『プール』・・・もっと癒しを

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『かもめ食堂』フィンランド、『めがね』ある南の島(与論島ロケ)、今回『プール』はタイのチェンマイ。
所は変われど一貫して同じコンセプトの映画だ。
『かもめ食堂』『めがね』は荻上直子が監督だったので、てっきり荻上映画(シリーズ)だと思っていたら、本作『プール』は脚本家として名が通っている大森美香が監督だった。
その理由は知らないけれど、これは製作会社「パラダイス・カフェ」の3部作映画ということなんだな。
いずれにしても念願の映画公開。
念願に、というのは『かもめ食堂』『めがね』に続くパラダイス・カフェ製作の映画。(『いつか読書する日』もそうだが)「パラカフェシリーズ」(勝手に命名)とか「ロハスシリーズ」とか「小林聡美シリーズ」とかなんでもいいんだけど。
念願にのもうひとつは(私の)加瀬亮くんが『めがね』に続き出演していること。
このシリーズ(続くのなら)常連になって欲しい。

スローライフ、ロハス、癒し、ゆったりした時間、、、。
そして美味しいご飯。
それらを求める人にはじゅうぶんに満足出来るが、一歩間違えるとただただ退屈な映画になってしまう危険も伴っている。まあ、求める人だけが劇場に行く、客を選ぶ映画なのだろうから、それでいいんでしょう。
映画化を前提に書き下ろした桜沢エリカの原作を基にしている。

タイの古都チェンマイにひとりの若い女性(さよ)がやってくる。
ゲストハウスで働く母に会うためだ。
そこで暮らす人々。
皆それぞれ理由ありのようだ。
が、理由は明らかにされない。
ただただゆったりと時間が流れる。
犬に猫に豚に牛。
母とのわだかまりも、タイ時間の中で少しずつほぐれてくるようだ。

ただのロハスな生活を描いているのではない。
母と娘の繋がり。
人はどこでどう生きるのか。
自然体で生きるという、人の人としてのあり方を、声高ではなく、静かに言葉少なに語られる。
そんな時間をスクリーンの中と共有するのは幸せだ。

お馴染みの小林聡美やもたいまさこに加瀬亮といった独特の空気感を纏っている役者に加え、モデルの伽奈(TVのトーク番組を見て少々不安だったのだが)が「さよ」そのものになって、いいバランスを保っている。
タイの少年もかわいく健気だ。
小林聡美(京子)のエスニックな服もかわいい。
犬、猫、豚に牛。
青空を映し澄みきった水のプール。
前2作に比べると料理の魅力が足りないように思う。
それでも京子さんが作った揚げバナナ(カリカリと音がする)には興味津々。

さよの居た6日間、客が一人も来ず、彼らの生活は大丈夫なんだろうか?とか、そんなことを心配しながら見てしまう私には、もっと癒しが必要かもしれない(笑)。

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監督:大森美香
出演:小林聡美(京子)、加瀬亮(市尾)、伽奈(さよ)、シッテイチャイ・コンピラ(ビー)、もたいまさこ(菊子)
ユナイテッドシネマとしまえん

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