『東京オアシス』

画像深夜のコンビニで買い物する男。
走るトラックに向かって駆け出す喪服の女。
それを見て回転レシーブで助ける男。
いったいこの映画は何だ。
どこに行こうとしているのか。
なんとも不思議な感じが漂う映画だ。

深夜のコンビニで買い物する男ナガノ(加瀬亮)
喪服の女・トウコ(小林聡美)
二人が何ものなのかもよくわからないまま、つまり出会ったふたりの視点のまましばらく話は進むのだ。
ふたりの距離感がそのままスクリーンの中に配置される。

やがて名画座に場面は変わり、キクチ(原田知世)が登場し始めた頃、うっすらとトウコという人物が分かり始める。
そして動物園の空の檻の前に佇む女ヤスコ(黒田華)と出会うトウコ。

大きな起伏がないまま穏やかな空気感が漂うのがこの映画シリーズ(かもめ食堂から続く小林聡美主演のシリーズ)。
フィンランドから始まり、与論島、タイ、京都ときて、そして東京。
シリーズとはいうものの、本作は今までのものとはちょっと趣が異なる。
スローライフそのものを描いていたものとは違って、仕事に息詰まったり、心が止まっていたり、自分探しの途中だったりする人々。
テーマらしきものがあるとすれば出会いだ。
人と人が出会えば会話が生まれる。
誰かと向き合い話すことによって浮き彫りになってくる自己の問題。
うっすらとわかってくる自分の気持ち。

イングマル・ベルイマンを彷彿とさせる長いセリフの応酬。
それでも観客の誰もが似たような思いを共有しているからか、すっと心に入ってくるのだ。

(まあ、冒頭加瀨くんのキレイな横顔を車の助手席で眺めている気持ちになれるのはいい(笑))

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監督:松本佳奈、中村佳代
出演:小林聡美、加瀬亮、黒木華、原田知世
新宿ピカデリー

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