『クヒオ大佐』・・・つい鼻ばかり見てしまう

画像「父はカメハメハ大王の末裔、母はエリザベス女王の妹の夫のいとこ、現在は米軍特殊部隊ジェットパイロット“ジョナサン・エリザベス・クヒオ大佐”」と名乗る実在の結婚詐欺師。
「なぜ騙される?」
逮捕された当時「なぜ騙されるんだろう」と誰もが思ったと思う。
おまけに「付け鼻」だし。
この映画は、稀代の結婚詐欺師クヒオの人物評伝的なものではなく、クヒオ大佐をモデルにした小説の映画化だ。
クヒオ大佐を演じるのは堺雅人。
監督は『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』が良かった吉田大八だ。
まず確認するのは「鼻」だ(笑)

堺雅人の鼻が不自然な程、高くなっている。
しかし見た目は自然。
映画の中のクヒオ大佐は、明かな付け鼻、コントのような付け鼻じゃないんだな。
そんな中、松雪泰子演じるしのぶの弟(新井浩文)が言う。
「その鼻、整形?」
まあ、この方がリアリティあるわな。
そんな松雪泰子の方が付け鼻っぽいんだが。
と、いうように思わず”鼻”に目がいってしまう。

うーん、何故に女性達は騙されてしまったのだろう。
"鼻”もそうだが、すべてが不自然だ。
中には見破った上手な女性もいるように、穴はどこにでもある。
つっこみどころ満載の”似非クヒオ大佐”だ。

デタラメな経歴と分かりやす過ぎる変装に、「騙される方が悪い!」と思うのだが、映画はそんな騙された女性の、騙されたままいたい女性と、騙す相手に何故に私を選んだのかという女性、ふたりを対比的に描く。

寂しい女性の心の隙間に、するするとつけ込むように入り込むクヒオ大佐。
そのクヒオ大佐自身も寂しい人生だった。
あざとい偽装工作。
とりりつくろう滑稽な姿におかしみと悲しみが同居する。

もしや女性達はすべて見抜いていたのではないのだろうか。

映画は又、当時(湾岸戦争1990年代)の日本とアメリカの関係を背景に描いている。
騙すクヒオ大佐と騙される女性。
わかっていても騙されたフリをする女性。
日本とアメリカ。
嘘の中に生きる人々。
どこかダブって見えてくる。

※以前見た、三池崇史監督の『カタクリ家の幸福』の中では忌野清志郎が演じる、ニセ軍人「リチャード佐川」が登場しているが、明らかにクヒオ大佐がモデル。

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監督:吉田大八
出演:堺雅人(クヒオ大佐)、松雪泰子(永野しのぶ)、満島ひかり(浅岡春)、中村優子(須藤未知子)、新井浩文(永野達也)、児嶋一哉(高橋幸一)、安藤サクラ(木下理香)、内野聖陽(藤原)
Tジョイ大泉

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この記事へのコメント

山下
2009年10月27日 02:52
ニガクリタケは熱を加えると、苦味が消えてシマイマース。だから、毎年中毒者が出るのデース。
料理したキノコが苦くないから、ニガクリタケでないと安心してはイケマセーン。これは生物学者である昭和のエンペラーに教えてもらったので、ホントウデース。

本物(なのか?)のクヒオ大佐は、婚姻届を出して子供まで産んだ奥さんがいたのに、映画以上に荒唐無稽な偽装工作を行なって詐欺を繰り返し、驚くべきは奥さんまでもが旦那が逮捕されるまでは彼を米国人と思っていたという事で、世に映画のタネは尽きませんねぇ。

そんなクヒオを手玉に取る、しのぶの弟役の新井浩文が痛快でよろしいですね。(いつのまにかすっかり大人になってた満島ひかるちゃんもよろしい。昔良くポンキッキ見てたもんで)

ニガグリタケを加熱すると云々は本当です。夕べ夢枕に立った南方熊楠に教えてもらったので、間違いありません。

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